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中村ローソクが43センチの和ろうそく製造 余ったろうそくをリユース

43センチの和ろうそくを抱える中村ローソクの田川恵莉菜さん

43センチの和ろうそくを抱える中村ローソクの田川恵莉菜さん

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 伏見の和ろうそく店「中村ローソク」(京都市伏見区竹田三ツ杭町)が9月20日、ろうそく素材をリユースした500匁(もんめ)(=43センチ、重さ2.1キロ)の巨大サイズの和ろうそくを製造した。

43センチのリユースろうそく

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 製造を手がけたのは中村ローソクの田川尚史さん。田川さんは「当店では神社仏閣で余ったろうそくのリユース製造は昔から行っている。基本は残ったろうそくだけではなく、新しいろうと混ぜて作っている。リユースろうそくのサイズは大きくても100匁くらいが多いので、500匁は自分が作ったサイズでは過去最大」と話す。

 今回のリユースろうそく製造背景について、田川さんは「和ろうそくの認知度を高めようと、10年ほど前から百貨店への出張販売に力を入れてきた。その中で九州方面の寺関係の方との縁があり、まずろうそくを寺の行事の報恩講で使っていただいた。住職から秋に大きい明かりイベントがあるという話を聞いて、報恩講で余ったろうそくを使う提案をしたのがきっかけとなり、昨年は竹の中に入るサイズを作った。今年は『余ったろうそくを使ったら、どれくらいの大きさが作れる?』という話があり、今回作ったのが500匁サイズだった」と話す。

 田川さんは「和ろうそく認知度が低いということは、『知ってもらうことで使っていただく機会が増える』とプラスに考えている。太さと長さで、ともす時間を自在に調整できるほか、絵師が描く絵ろうそくの技術の高さや作品の美しさなど、和ろうそくには魅力がいっぱいある。地道に和ろうそくの魅力を伝えることで、少しでも多くの方に使っていただく機会を増やしたい」と意気込む。

 今回のろうそくは九州に送られ、寺院の明かりイベントで奉納される。

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