旧三井家下鴨別邸(京都市左京区下鴨宮河町、TEL 075-366-4321)で12月3日~5日の3日間、伏見の老舗「中村ローソク」が和ろうそくの庭園演出イベントを行う。
旧三井家下鴨別邸は1925(大正14)年に完成した豪商・旧三井家の別邸。明治期の木屋町別邸の主屋を移築し、玄関棟を増築するなどして造られたもので、大正期までに整えられた大規模別邸の屋敷構えが良好に保存されていることから、重要文化財に指定されている。
1949(昭和24)年に国に譲渡され、1951(昭和26)年~2007(平成19)年、京都家庭裁判所の所長宿舎として使われ、現在は建物の一部と庭園が一般公開されている。
今回の和ろうそくイベントは、同別邸では初の試みになる庭園ライトアップに合わせて行う。当日は、玄関棟・主屋1階に加え,非公開の主屋2階座敷も特別公開する。庭園では紅葉のライトアップのほか、中村ローソクの和ろうそく約250個を石灯籠や竹灯籠にともして、幻想的な雰囲気を演出する。
公益社団法人京都市観光協会・旧三井家下鴨別邸マネジャーの有元泰大(やすとも)さんは「中村ローソクとは2019年夏にも小規模な和ろうそくイベントを行った縁があり、今回のイベントにつながった。今年の夏には主屋の軒先にランタンをつるすイベント『ランタンナイト』を行い、大変好評だった。京都全体の傾向として夜の観光需要が高まっているので、今回のイベントも期待している」と話す。
開催時間は17時45分~20時30分(昼夜入れ替え制、20時受け付け終了)。入場料は、一般=1,200円、中高生=600円、小学生以下無料。雨天中止。