京都府大山崎町の竹垣専門店「長岡銘竹」(京都府乙訓郡大山崎町円明寺海道)は9月10日、京都ゆにくろ(ユニクロ京都河原町店)とコラボした竹製品の展示を開始する。
京都の特産品の竹を使った竹垣施工、竹製品の製造販売の専門店の同社。これまで、「桂離宮」「修学院離宮」「京都迎賓館」「平安神宮」「金閣寺」「銀閣寺」の竹垣施工にも携わってきた。近年では、竹の繊維の特性を生かしたアロマディフューザーを開発するなど、「身近な竹製品」の開発にも取り組んでいる。
「地域とともに・伝統とともに・若者とともに」を店作りのコンセプトに掲げ、京都のさまざまな伝統工芸品とのコラボ製品を展示している京都ゆにくろとのコラボについて、同社職人で「京もの認定工芸士(京銘竹)」の認定を受けている真下彰宏さんは「近年、エコな素材として大注目の竹だが、職人の高齢化や需要の減少などで人の手が入らなくなった竹やぶが『放置竹林』として問題化している。今回のコラボ企画は、ユニクロの店舗スタッフや伝統工芸大学の竹工芸専攻の生徒と一緒に放置竹林の竹やぶを片付ける取り組みがきっかけで始まった」と振り返る。
同店のサスティナビリティコーナーでは、「竹製ハンガー」「京都ゆにくろカラー・オリジナルTシャツを座面にリユースしたサスティナブルタイプ竹の鼓椅子」「竹製の子ども用玩具」を展示する。
真下さんは「このような取り組みを共同で行うことで、エコな素材として竹が注目されている理由やサスティナブルな情報を発信できる。放置竹林の現状を知ってもらうことで、竹を使うことへの価値や意味を改めて感じてもらえるきっかけになれば」と話す。
展示は来年1月末まで。