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伏見・中村ローソクが京阪電車とコラボ 京絵師が手描きで車体カラーを表現

京阪電車の3000系、8000系、普通車両の車体カラーをイメージした和ろうそく

京阪電車の3000系、8000系、普通車両の車体カラーをイメージした和ろうそく

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 和ろうそく店「中村ローソク」(京都市伏見区竹田三ツ杭町)が製造元として参加するブランド「京ROUSOKU+(京ろうそくぷらす)」が11月3日、京阪電車ろうそくの販売を始めた。

京阪電車ろうそく 8000系、3000系、普通車モデルの3種類

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 中村ローソクは、全国に10店ほどしかないという和ろうそく製造販売店の一つ。創業は1887(明治20)年で、今年で135年目を迎える。ハゼろうや米ぬかろうなど植物性原料100%にこだわり、木型を用いた伝統技法で和ろうそくを製造している。京絵師による手描きの「絵付けろうそく」は、スイスの高級機械式時計メーカー「FRANCK MULLER(フランク ミュラー)」とコラボするなど、工芸品としての評価も高い。

 京ROUSOKU+は地域文化発信プロデュースを手がける「Chanois(シャノワ)」(東京都港区)と中村ローソクが、「和ろうそくの本来の価値を守りつつ、新しい世界観や価値観を提案する」ブランドとして2020年に立ち上げた。

 今回の京阪電車ろうそくは「中村ローソクの手描きの技術を生かし、これまでにないユニークなろうそくを作ろう」と両社が共同で企画。伏見区内を京阪電車が走行しており、なじみが深いことから京阪電車に企画を持ち込み、1年がかりで商品化にこぎ着けた。

 ろうそくは「特急色の8000系モデル(上から赤・金・黄)、3000系モデル(紺・銀・白)、普通車モデル(緑・黄緑・白)の3種類。ろうそくの箱も車両カラーで仕上げている。

 中村ローソク社長の田川広一さんは「製造工程は普通車両の場合、まずろうそく上部の緑を筆で塗り、次に鍋に入れた白の顔料にろうそくを漬け、最後に帯の黄緑を筆で塗る流れ。全て手作業で各色の高さを合わせながら、車体カラーをむらなくろうそくに表現するのが難しい作業だった」と振り返る。

 田川さんは「炎の暖かな色やゆらぎを楽しむとともに、京絵師が描いた絵柄を飾って眺めるのも和ろうそくの楽しみ方の一つ。京阪電車や鉄道ファンの方にも和ろうそくの魅力や、伝統文化としての奥深さを感じていただければ」と話す。

 価格は、各車両モデル5本セット=1,870円、10本セット=3,520円で、3車両まとめ買いセット(5本入り×3箱=5,500円)も用意。「京ROUSOKU+」のオンラインショップで扱う。

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