伏見向島地区のたんぼで3月19日、「5分間の花火大会」が行われた。
今年卒業する京都市立伏見中学の生徒の数名の保護者有志らが、コロナ禍の自粛で学校行事や部活動に制限が掛かってしまった子どもたちのために、「卒業の思い出に花火を見せてあげたい」と企画。「向島たんぼラグビー実行委員会」が花火の打ち上げ場所を提供してイベントが実現した。
向島たんぼラグビー実行委員長の宮本直嗣さんは、「知人経由で今回の花火打ち上げの相談がきて、『子どもたちの役に立てるのであれば』と喜んで協力させていただいた。私だけではなく、巨椋池地区の農地地権者の方々の理解と協力で実施できたことに感謝したい。混乱を招く恐れがあったので、当日告知になった」と笑顔で振り返る。
当日はたんぼラグビー実行委員会と向島秀蓮小中学PTA役員が地域住民に発信し、地域住民を誘導。18時50分から、向島の農地から65発の花火が打ち上げられ、地域の住民とともに、この春に伏見中学を卒業した生徒や保護者らも花火を楽しんだ。
宮本さんは「5分間という短い時間だったが、夜空に上がる素晴らしい花火に感動した。子どもから高齢の方まで、皆さんの笑顔があふれるいいイベントになったと思う。伏見の地域間交流のきっかけになったのではないか。コロナの影響でまだまだ大変な状況が続いているが、皆さんが笑顔になっていただけたならばうれしい」と話す。