伏見をベースに起業家やスタートアップ活動をしている人を対象にした「起業サロン」が9月20日、京都市伏見区の多拠点コリビングサービス「ADDress京都伏見」(京都市伏見区桃山筒井伊賀東)で行われた。主催は京都信用金庫の伏見エリアの4支店。
京都信用金庫の山口一剛伏見支店長は「京都信用金庫では、毎年地域数店舗ごとの単位で各地域における起業5年目までの起業家サロンを行なっており、起業間もない経営者の不安や同じ境遇での経営者同士が情報共有をできる場づくりに力を入れている」と説明する。
「今回、今までとは違った雰囲気づくりや、オープンイノベーションが生まれる場としての期待から、多拠点コリビングサービス『ADDress京都伏見』のコミュニティースペースで当イベントを企画した。考えていた以上に、参加者同士や参加者との距離感が近くなれた。また次回以降のプログラムでの活用を企画検討したい」とも。
当日、参加した書家の田口朋玖(ほうきゅう)さんは「初めて参加したが、外部の人たちと交流や接触できる機会から多くの刺激をもらえて楽しめた。今後ビジネス的なアイデアづくりや事業支援につながる企画も期待したい」と話す。
ADDress会員で品川区在住の松本紀之さんは「今日は滞在利用しており急きょ参加した。ADDressでは観光では得られない、こうしたイベントにも飛び入り参加できる機会があることも魅力の一つ。自ら起業しているリノベーション支援事業でのネットワークづくりにもつながりそうで今後も期待している」と振り返る。
ADDress京都伏見では、今後同様の地域活性化やオープンイノベーションにつながるようなイベントや企画についてADDress会員との交流も含めて、地域の企業や教育機関、自治体と協力を積極的に行っていくという。
アドレス事業開発エバンジェリストでキュレーター的な役割を持つ家守(やもり)も務める高本昌宏さんは「今回は試験的な取り組みとして京都信用金庫さんと地域活性化に向けた企画として協力させていただいた。その結果、多拠点居住だけでなく地域とのつながりや交流ニーズのあるアドレスの会員との親和性も高いと判断している。これから地域がさらに活性化するための器づくりや、新たな関係人口づくりの可能性が広がる仕掛けについて丁寧に取り組んでいきたい」と意気込む。
京都信用金庫ではこうした企画を通じて、9月末まで同社主催「京信地域の起業家大賞」への応募を募り、継続的なサポート活動を実施しながら3月に「起業家EXPO」を開催。「起業家アワード」授与、超交流会などにより地域活性化を図っていく。