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長岡京・おばんざいとお酒の店「なかの邸」プレオープン 有形文化財の旧家活用

宮津一刻干しや26種類の日本酒が楽しめる「なかの邸」

宮津一刻干しや26種類の日本酒が楽しめる「なかの邸」

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 京都府長岡京市の国登録有形文化財の旧家・中野家住宅(長岡京市調子)を活用した飲食店「なかの邸」が7月16日、プレオープンする。

美しい庭を眺めながら食事を楽しめる座敷

 中野家住宅は、長岡京調子地区の旧西国街道沿いに位置する旧家住宅。2010年には、江戸期建造の主屋と土蔵、1951(昭和26)年に建てられた茶室が、国登録有形文化財に登録された歴史を持つ。

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 茶室を建てた北村傳兵衛(でんべえ)は、大山崎の聴竹居(ちょうちくきょ)を設計した藤井厚二とコンビを組んだ宮大工。また、明治期から昭和初期の当主・中野種一郎は、伏見町長と伏見市長を歴任。衆議院議員時代には、伏見酒造組合推薦の京都商工会議所の一級議員を兼ねるなど、京都や伏見、乙訓の発展に尽力した人物として知られる。

 長岡京市では、家主から寄贈された屋敷の活用事業者募集を2017年8月から行い、プロポーザルによる審査の結果、福祉事業を展開する一般社団法人・暮らしランプ(京都市西京区大原野東境谷町)に決定。同法人の提案した、「障がいのある人の夜間就労支援を目的にした飲食事業」が採択され、建物の改修やスタッフのトレーニングなどを行い、プレオープンにこぎつけた。

 夜間就労支援の事業提案を行った背景について、同店マネージャーの小林明弘さんは、「当法人では、これまでも障がいのある人に寄り添う形で福祉事業を展開してきた。『こうあるべきだ』というこれまでの固定概念を変えていくような福祉事業を模索した結果、彼らが夜間に活躍できる飲食店が少ないという点に着目した」と解説する。

 「昼と夜のスタッフで役割を分けており、昼のスタッフは清掃や庭の管理を担当。夜のスタッフは調理や接客を担当する。ワークショップで学んだソーセージづくりを担当するスタッフは、指導いただいた専門店からも高い評価をされた。また生ビールを注ぐ腕前がプロ級のスタッフもおり、それぞれの得意分野で能力を発揮する職人肌のスタッフが多いのが当店の特長」とも。

 料理は京都府宮津市の伝統料理で魚を2時間(一刻)だけ干した「宮津一刻干し(かます=750円、あじ=850円)」や、おばんざい5種を楽しめる「なかの邸1000円セット」、厳選した26種類の日本酒などを提供する。

 小林さんは「今後は、近隣の立命館高校とのコラボやワークショップを開催なども計画している。美味しいおばんざいとお酒のお店として地域のみなさんに愛される店を目指していきたい。8月23日のグランドオープンに向けてスタッフも張り切っているので、ぜひ足を運んでいただけたら」と呼び掛ける。

 営業時間は18時~22時。定休日=日、月曜日。問い合わせ先は(TEL 075-959-2877)。

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