京都・松尾大社(京都市西京区嵐山宮町)で4月15日、日本酒ナンバーワンを決めるイベント「第5回 松尾大社 酒-1グランプリ」が行われ、今年のグランプリは伏見・齊藤酒造(京都市伏見区横大路三栖山城屋敷町)の「英勲」が獲得した。
同グランプリは、酒の神様・松尾大社のオフィシャルイベントとして2014年にスタートした。今年は「英勲(齊藤酒造)」「金鵄正宗(キンシ正宗)」「神聖(山本本家)」「月の桂(増田徳兵衛商店)」「富翁(北川本家)」など伏見の5蔵を含む、49蔵と、昨年度グランプリの松井酒造(特別参加)が参加。一堂に集まりグランプリを競い合った。
朝方まで雨が降り続いた雨も上がり、午後からは快晴の中行われたこの日のイベント。松尾大社の松尾大社の境内に設けられた会場には大勢の日本酒ファンが詰め掛けた。元サッカー日本代表の中田英寿さんや外国人も多数も訪れるなど、松尾大社オフィシャルイベントならではの盛り上がりを見せた。
入場者が一番おいしいと思った酒蔵を投票して、得票数の多い1位から5位までを発表するルール。順位は以下の通り。1位(グランプリ)=京都・齊藤酒造「英勲」、2位=山形・亀の井酒造「くどき上手」、3位=岩手・赤武酒造「赤武」、4位=高知・アリサワ「文佳人」、5位=和歌山・平和酒造「紀土」。
齊藤酒造は1895(明治28)年に誕生。「英勲」は全国新酒鑑評会で、歴代最長記録の14年連続金賞受賞するなど、高い醸造技術を誇る酒として知られる。
グランプリ受賞について齊藤酒造・製造部製造課係長で杜氏の浦井仁志さんは「伏見の酒蔵を代表してグランプリを受賞できて大変光栄。伏見の酒蔵も力を入れてお酒造りに取り組んでいることを評価されたのもうれしい。伏見の杜氏仲間とも喜びを分かち合いたい」と喜びを語り、「別の酒蔵で働いていた5年前、酒造りの仕事を続けるか迷っていた時期に訪れたのがこの松尾大社だった。訪れたことで『もう一度頑張ろう』と思って再出発することができた。その場所で5年後に、こんな栄誉ある賞をいただけたのは、夢のようなできごと。これからもお客さまを裏切らない酒造りをしていきたい」と展望を語った。