京都府京田辺市の茶農家と「京田辺のお茶を考える会」が、全国茶品評会に出品する玉露茶葉の茶摘みを手伝うスタッフ、「茶摘みボランティア」を募集している。
全国の茶産地から出品された茶の審査が行なわれ、その年の優秀な茶を選定し、農林水産大臣賞などの各賞が与えられる「全国茶品評会」。京田辺の出品茶は玉露部門で2013年に優勝するなど全国でも有数の産地として知られる。
出品茶は、一般に出回る事のない品評会のためだけに1年かけて作る茶農家の最高傑作。品評会専用の茶葉は、茶畑の管理から一般茶葉と異なり、土、栄養分、pH、害虫駆除などあらゆる面で手間をかけて育てられる。一般茶でも収穫量は少ないが、出品茶葉の畑では、さらに求める茶葉は旬で味がしっかりとのって芽吹いた新芽のみ。少しでも硬い新芽は摘まないため、必然と採れる量は少ないとされる。
茶摘みボランティアのスタッフは、4月下旬から5月中旬の摘採に適した数日間に茶摘みを行う。
京田辺市農政課の渡邊博文さんは「例年、参加者は大学生から70代の方まで幅広い年齢層で、比較的女性が多い。茶摘みの作業はプロの摘み子が付き添って教えるので、未経験者や家族やお知り合いとでも気軽に参加いただける」と話す。
当日は7時30分に京田辺市役所の北側駐車場付近に集合して、農家の茶園まで茶農家が送迎する。昼食をはさみ夕方までの作業を行う。
渡邊さんは「手摘みは、重労働ではないが人数が必要な作業で、近年、出品茶の茶摘みスタッフの確保に大変苦労している。大切なお茶を、最も良いタイミングで手摘みするには、多くの方の力が必要。『京田辺市産宇治玉露の産地維持と手摘み文化を守るため』『日本一のタイトルを獲得するため』にも、ぜひ多くの方に参加していただけたら」と呼び掛ける。
募集は4月16日まで。参加資格は18歳以上。申し込みは京田辺市ホームページから申込書をダウンロードして行う。開催日は決定後に連絡が入る。
問い合わせは同市農政課(TEL 0774-63-1122)まで。