深草の酒販店「津乃嘉商店」(京都市伏見区深草直違橋南)内に5月13日、角打ち酒場「つのか酒坊」がオープンした。
カウンター席10席、テーブル席2卓(6人)、立ち飲みスペース(約3人分)から成る同店。創業約90年の酒販店の歴史を生かし、京都を中心とした酒約30種類を、390円~590円(グラス)で提供する。
津乃嘉商店が属する「京都酒林会」で造った地元の酒も人気で、気に入った酒は店内で購入可能。京都酒林会は伏見の2軒の農家、伏見・城陽の酒蔵、京都市内の3軒の酒販店から成る団体。農家・酒蔵・酒屋が三位一体となって、酒や農産物を商品化するほか、田植え体験イベントなどを開いている。
店主の井上雅晶さんは「日本酒はコーヒーやたばこと同じで嗜好(しこう)品。銘柄や季節柄、飲む温度帯によっても好みが分かれる。多くの種類を用意しているので、自分に合う酒を見つけて楽しんでほしい」と話す。
料理は、酒盗(100円)、鶏の唐揚げ(290円)などを用意。リーズナブルな価格ながら、注文を受けてから店内で調理する。
コンセプトは「街の集会所」。「一人でもフラッと立ち寄って気軽に楽しんでほしい。この場所で、酒を通して、つながりができれば」と横山裕也店長は話す。「オープンを迎えてホッとしている。地域の人も店に来てくれて酒や、この場を楽しんでくれているよう。新規のお客さまにも来てもらいたいので、お酒も料理も安く提供している」という。「日本酒を広めるため、SNSなどの発信に力を入れ、EC販売なども視野に入れたい」とも。
営業時間は16時~20時30分。日曜定休。