見る・遊ぶ 学ぶ・知る

長岡京で「お城マスター」の講演会 勝竜寺城の「安土城より古い天主」成立テーマに

千田嘉博さんが監修した勝龍寺城 天主イメージ画

千田嘉博さんが監修した勝龍寺城 天主イメージ画

  • 17

  •  

 京都府長岡京市のバンビオメインホール(JR長岡京駅西口・中央生涯学習センター3階)で6月13日、城郭考古学者で奈良大学教授の千田嘉博さんの講演会「近世城郭の原点・勝龍寺城―天主の成立を考える」が開かれる。主催は京都府長岡京市役所商工観光課。

長岡京市で行われる「お城マスター・千田嘉博さん」の講演会

[広告]

 勝竜寺城は戦国時代の1571(元亀2)年、織田信長の命令で乙訓(おとくに)地域を支配していた細川藤孝が築いた。信長の意向で結婚した藤孝の子・忠興と明智光秀の娘・玉(後のガラシャ)が新婚時代を過ごした城として知られる。1582(天正10)年の山崎の戦いで羽柴(豊臣)秀吉に敗れた光秀が、討たれる前夜を過ごしたエピソードも脚光を集めた。

 近年の研究で「瓦ぶき」「石垣」「天主」を備えた「近世城郭の原点」ともいえる先進的な城造りが明らかになった同城。安土城よりも古い時期に成立していた「天主」は、現在知られている中では最古級のもの。藤孝と里村紹巴の両吟連歌興行や、三条西実枝から藤孝へ「古今伝授」が行われるなど、軍事施設としての「天守」とは異なる文化的な空間だったことが明らかになっている。

 京都府長岡京市商工観光課の上田真嗣さんは「2021年は、藤孝の築城から450年の節目を迎えることから、『勝龍寺城築城450年祭』と銘打ち、勝竜寺城公園での企画展や講演会などのイベントを、年間を通して行う。今回の記念講演会第1弾は、2020年に長岡京市が制作した動画『“近世城郭の原点”勝龍寺城』の監修を千田さんにお願いした経緯もあり、お招きした」と話す。

 「講演会は『山崎の戦い』があった旧暦・6月13日にちなんで開催する。当日は、現在、知られている中では最古級の勝龍寺城の天主から、近世城郭の原点ともいえる城づくりに迫ってもらえる。お城や歴史好きには堪らないテーマなので、ぜひ足を運んでいただければ」と呼び掛ける。

 開催時間は10時~11時30分。定員は180人(応募多数の場合は抽選)。申し込みは、官製往復はがきに必要事項を記入し、5月30日(日曜)必着で長岡京市役所 商工観光課まで。問い合わせは長岡京市役所商工観光課(TEL 075-955-9515)まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース