京都市の宝ヶ池競技場で11月12日、第97回全国高校ラグビーフットボール大会京都府予選が行われ、今大会が伏見工業としての出場が最後だった「伏見工・京都工学院」が14-22で京都成章に敗退した。
京都市立伏見工業高校は、これまで花園ラグビー場で行われる全国高校ラグビー選手権大会で4回の優勝を誇る名門として知られる。昨年に亡くなった平尾誠二さん、大八木淳史さんらはOB。
同じく市立の洛陽工業高校との統合によって、京都工学院高校が誕生。今年の3年生が伏見工業としての最後の代になる。
今大会は決勝まで順調に勝ち上がり、この日の京都成章との決勝戦を迎えた。春季総体では0-44で大敗していただけに、劣勢を予想する声も多い中、キックオフ。
前半は緊張感漂う一進一退の展開となり、15分にゴールポスト付近の連続攻撃からPRの山田洋裕くんが先制トライ。 SOの藤田大輝くんのゴールも決まり7点を先制。スタンドは大歓声に包まれた。前半終了間際には京都成章の攻撃に自陣ゴール前にくぎ付けになったが、凌ぎきり前半を7-0とリードして折り返した。
後半に入ると京都成章が攻め入り、伏見工・京都工学院は防戦一方となった。
後半早々に5点を返された後、それでも粘り強く耐えてきたが、12分に逆転トライを許すと、その後も失点を重ね7-22でロスタイムを迎えた。
最後の意地を見せたい伏見工・京都工学院は、久しぶりに敵陣に攻め込み、最後の連続攻撃を仕掛け、左に展開して最後はWTBの藤井健太郎くんがゴールポストまで持ち込みトライ。ゴールも決まって14-22となったところでノーサイドの笛が鳴り、試合終了となった。
試合後の表彰式では両校に大きな拍手が送られ、「伏工、これまでありがとう!」の声も飛んでいた。
来年度からは伏見工業は夜間定時制のみの高校として存続する。