京都府南丹市で10月1日、「宝酒造・田んぼの学校」の「稲刈り編」が行われた。京都府が後援、NPO法人・森の学校と同・自然観察指導員京都連絡会、地元農家が協力している。
同学校は宝酒造が、小学生とその家族を対象に行っている環境教育プログラムで、今年で14回目になる。5月に「田植え」、6月に「草刈り」、10月に「稲刈り(収穫)」、12月に「みりん・餅作り」と、計4回の授業を行う。
今年は285組の応募があり、抽選の結果、25家族80人が当選した。当日は20家族63人が参加した。
授業では午前中に里山の自然観察を行い、栗やドングリなどの木の実を拾うなど、里山の豊かな自然の恵みを学んだ。
午後の稲刈りの授業では、まず講師役の地元で農家を営む住民らが、鎌を使った稲刈りの方法を伝授。その後、田んぼに入り、割り当てられた区画の稲刈りを行った。
最初は慣れない鎌の使い方に戸惑いを感じる子どもらが多かったが、次第にコツをつかむと、笑顔で収穫を楽しむ姿が見られた。
稲刈りの後は、古くから使われてきた「千歯こき」という脱穀機を使った脱穀や、さらに古い農具の「こき箸」を使った脱穀も体験した。
同校の校長で宝酒造取締役の鷲野稔さんは「今年は稲も真っ直ぐに伸びて、豊作だった。例年より秋が早く里山で栗などを収穫できたのも良かった。今回、春に植えた稲が成長して収穫することで学んだ、『自然の恵みのありがたさ』を忘れずに持ち帰っていただければ」と話す。