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伏見稲荷大社で「田植祭」 好天に恵まれた多数の見物客が見守る

見物客が見守る中、田植えする早乙女ら

見物客が見守る中、田植えする早乙女ら

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 伏見稲荷大社(伏見区深草薮之内町)の神田で6月10日、田植祭が行われた。

伏見稲荷の田植祭を見守る見物客ら

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 田植祭はご神前に日々供饌されるご料米の稲苗を神田へ植え、五穀豊穣を祈願するお祭り。古くから行なわれていた記録も残っているが、いつしか途絶えていたものを、1930年(昭和5年)、昭和天皇即位記念事業の一つとして再び行うようになった。

 神田の広さは約3.3アール(約100坪)で、2俵半(約150キロ)の収穫が見込めるという。

 この日は、本殿で祝詞の奏上や神楽女(かぐらめ)の御田舞(おんだまい)などの神事が行われた後、神田に移動して田植えの儀式が行われた。

 神田前には、撮影をするアマチュアカメラマンや外国人観光客らが多数、詰めかけた。

 まず神田のおはらいを行った後、御幣櫃(ごへいびつ)と呼ばれる籠から斎串(いぐし)を取り出し、水の出入り口に斎串を突き刺して清めた。

 その後、平安時代の汗衫(かざみ)装束を身に着けた神楽女が「御田舞(おたまい)」を舞うなか、菅笠(すげがさ)をかぶった早乙女(さおとめ)に苗が渡され、田植えが行われた。

 京都市内から来たという60歳代の夫婦は「毎年、五穀豊穣をお祈りするために来ている。今年は土曜日と重なったこともあると思うが、例年よりも人が多い。特に外国人観光客が多い気がする。日本の伝統的な神事を多くの方にご覧いただくのは素晴らしいこと」と話す。

 今回植えられた苗は、10月25日の抜穂祭(ぬきほさい)で収穫され、11月に行われる新嘗祭(にいなめさい)で神前に供せられる。

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