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伏見「京セラ美術館」で特別展 ファインセラミックス使った陶芸作品も

手のひらで水をすく形をファインセラミックスやレンガや表現した作品

手のひらで水をすく形をファインセラミックスやレンガや表現した作品

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 京セラ美術館(京都市伏見区竹田鳥羽殿町)で6月9日、特別展「リン テン ファインセラミックスと芸術の交感」が始まった。

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 同展では「やきもの」をテーマにした表現活動を行う陶芸作家の上田順平さんが制作した、ファインセラミックスを使った作品など約20点を展示している。

 ファインセラミックスは、自動車やスマートフォンなどの部品として幅広く使われているが、加工の難しさなどから、これまで芸術的な作品に用いられたことはなかった。今回、上田さん「ファインセラミックスを使って、新たなジャンルの作品に挑戦したい」という呼び掛けに、京セラが応える形で作品展が実現したという。

 上田さんは京都を拠点に作品を制作。2010年に「五島記念文化賞美術新人賞」を受賞した。それをきっかけに同財団の研究員としてメキシコで2年間、制作活動を行った。

 上田さんは「メキシコでアステカやマヤなどの古代文明と触れ合った。古代の器などの作品は、文明と技術が芸術と交差しており、それがきっかけで現代の文明や技術と芸術を交差する方法を模索するきっかけになった。『現在しかできない表現は何か?』と考えていくうちに、ファシンセライックスと出合った」と話す。

 上田さんは「人の営為につながる四角形という図形に着目した。四角形はレンガや土器に用いられることで、技術や文明の進歩を象徴する形。その四角形をファインセラミックスに置き換えて「色、形」を独立させて可視化することで、『やきもの』の芸術表現に一石を投じているので、ぜひご覧いただければ」と来館を呼び掛ける。

 展示時間は10時~17時。入館無料。7月9日まで。

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