京都市伏見区の「宝酒造」(京都市伏見区竹中町)で1月27日、「ももやま白酒」の出荷が始まった。
白酒は「もち米+アルコール+米麹+みりん」で作られるリキュール(アルコール12%~13%)。どろっとした感じが特徴のひな祭りに飲まれる「女性のお酒」だ。
白酒はにごり酒や甘酒と混同しやすいが、「にごり酒」は日本酒(「米+米麹+水」)を粗い目で搾って作る。「甘酒」は「米+米麹」で作り糖化させた清涼飲料水。
同社の環境広報部・広報課の坂口智子さんによると「白酒をひな祭りに飲むようになったのは江戸時代後期。元々は中国で、五節句のひとつで3月3日の桃の節句・上巳(じょうし)に桃花酒を飲んでいたのが、江戸時代に日本独自の習慣として根付いた」と説明。
ひな祭りの歴史は古く起源は諸説ある。そのうちのひとつは、平安時代の貴族の子どもの「ままごと遊び」や人形を川に流す「流し雛」が合わさったのが起源としている。ひな祭りの「ひな」の語源は「雛(ひいな)=小さくてかわいらしいもの」といわれている。
江戸時代に桃の節句が女の子の節句となると、「人形遊び」と「節句の儀式」が合わさって飾られるようになった。
「白酒は「博多練酒」が起源とされている。博多練酒は室町中期(1400年中頃)から1700年代までに数多くの古文書にその名を残しているお酒で、祝い酒として親しまれたお酒。アルコールは3%~5%と白酒よりは薄かったようだ」と坂口さん。
坂口さんは「パッケージのピンクは、桃色をイメージしている。桃色の紅とお酒の白を合わせると『紅白』になり縁起がいいお酒。炭酸水や牛乳で割っても飲みやすくアレンジもきくお酒なので多くの方に楽しんで頂きたい」と話す。
同社の白酒は2月3日の節分後にスーパーなどに並ぶ。