大晦日の12月31日、伏見稲荷大社では参道に屋台が出るなど、新年の初詣の準備が進んでいる。この日は15時から大祓式が行われ大勢の見物客や参拝客で賑わった。
伏見稲荷の境内にある稲荷山は、四ツ辻付近から西の空に沈む夕日を見れるスポットとしても有名だ。同神社は旅行クチコミサイト・トリップアドバイザーの「外国人に人気の観光スポット2016」に3年連続で選ばれた。
稲荷山は1時間程度で気軽に山を1周できることから外国人観光客に人気だが、トリップアドバイザーでも夕日は案内されており、この日も夕暮れ時には一時200人以上が四ツ辻付近に集まって、2016年最後の夕日を楽しんだ。
オーストラリアからグループで来たという20代の女性は「2016年最後の日に、こんなに綺麗な夕日を『神の山と呼ばれる伏見稲荷山』から見れるなんて本当に最高。一生の思い出になる」と笑顔で語る。
元旦の日の出は「初日の出」だが、「大晦日の日の入りに」当てはまる言葉は特にない。夕日を見る人たちからは「最後の夕日」「終わりの夕日」「The last of the setting sun」などの単語が聞かれた。
日の入り時には空が真っ赤に染まり、詰めかけた人たちは静かに見とれたり、中には太陽に手を合わせて祈る姿も見かけられた。
伏見稲荷は例年、三が日で約270万人の参拝客が訪れる。新年の天気はおおむね良好との予報が出ており、今年も混雑が予想される。元日は朝6時から「歳旦祭(さいたんさい)」が行われる。