京都・向日神社(向日町北山)で7月23日、向日市の夏の恒例イベント「7.72つなぐ」が開催され、全長約100メートルの流しそうめんに約600人が舌鼓を打った。
同イベントは、向日市の地域活性化に取り組む「まちづくり市民の会」が2010年から始め、毎年この時期に行われている。同イベント名には、面積7.72平方キロメートルの向日市で「この地域の歴史や文化を地域住民、次世代につないでいく、人と人とをつないでいく」という意味が込められている。
同イベントの目玉の一つである流しそうめん大会「7.72絆流素麺大会」には、そうめんを流すレーンに、竹林やたけのこの産地として知られている同市の竹が使われており、流れてくるそうめんの中には、地元の京都向日市激辛商店街にちなんだ激辛そうめんも含まれている。向日神社の参道に設置された約100メートルの竹のレーンに1回あたり100人を超える人たちが並んで流しそうめんに興じるさまは壮観で、周囲のセミの鳴き声を打ち消すような歓声がレーンのあちこちから聞こえていた。
この日同大会に親子連れで参加していた小学4年生の男子は「去年はなかなかそうめんを上手につかめなかったが、今年はちゃんとつかめたのでうれしかった」と昨年からの成長をうれしそうに話していた。
同イベントではほかに、クイズラリー「7.72ふれてみよう!わがまちの自然」、向日市で出土した土器に自由に触れることができる「7.72ふれてみよう!わがまちの歴史」なども行われた。
同時開催として、同神社の参道を駆け上がる「向日神社駆けあがり大会」や「絵灯籠作り」「ふるさと歴史紙芝居」「プルトップ虫つくり」、Tシャツなどを販売し、売り上げを福島の子どもたちの支援活動に役立てる「福島こども応援プロジェクト」なども行われた。
「まちづくり市民の会」の会長を務める吉川さんは「このイベントにたくさんの人たちが来てくださることも重要だが、何より重要なのは、こうしたイベントに携わるスタッフが意見を出し合い、協力しあいながら地元への意識を高めていくことだと思う。携わったスタッフが各自住んでいる地区に帰ってこの経験を生かして活躍してくれればうれしい」と話す。