伏見の歴史と文化を時代別に学べる講座ツアー「みやこ学び旅2019 ~日本の歩みを知る、京都・伏見の足跡~」が、3月20日から始まる。主催はみやこ旅2019実行委員会。
同ツアーは京都市観光協会、京阪ホールディングス、JTB京都らが企画する、京都の短期集中講座ツアー「みやこ学び旅」の新シリーズ。京都市街への観光客の一極集中などの課題を抱え、「京都での新たな潜在価値の創造」を模索する同委員会の呼び掛けに、「伏見観光プロジェクト」を推進する京都市伏見区役所や伏見城研究会が協力する形で実現した。
ツアーは伏見の歴史を中世~近代までの4つの時代に分け、それぞれ「中世(室町時代)・宮様の伏見」「中近世以降期(安土桃山時代から江戸初期)・山の伏見」「近世(幕末)・浜の伏見」「近代(明治時代)・酒の伏見」というテーマで、座学やフィールドワークを行う。
山の伏見の講師でツアーの監修を担当する、伏見城研究会の若林正博さんは全コースについて「京都通も知らないもう一つの京都が伏見にあったことを、各回、時代別にして、わかりやすくなるように重視した」。自身が担当するコースでは「京都や大坂、江戸で起きたと思われている日本史の出来事が、実は伏見で展開していたことを知っていただきたい」と話す。
3月20日は京都文化博物館学芸員の西山剛さんが、伏見宮貞成が書き記した「看聞日記」を史料に、室町時代の伏見の生活・環境・文化を解説。午後は観月橋や明治天皇陵などを歩く。時間は9時30分~17時30分。料金は7,000円(食事なし)。
3月21日は若林さんが、豊臣秀吉の伏見築城から徳川政権への移行期の約10年、伏見が首都機能を有していた期間の歴史を解説。午後は徳川家康が設けた銀座跡、伏見学校跡、伏見城跡などを歩く。時間は9時30分~17時30分。料金は9,000円(昼食付き)。
3月22日は大和大学准教授の竹本知行さんが、150年前の鳥羽伏見の戦いを考察。わずかな判断の差や偶然の成り行きで大きく結果が変わったと言われる戦いを解説。午後は戦いの勃発地や伏見奉行所跡などを歩く。時間は9時~17時30分。料金は10,000円(昼食付き)。
3月23日は吉村酒造会長の吉村正裕さんが、伏見の酒の歴史を解説。和ろうそく職人の田川広一さんが、和ろうそくの魅力の解説や絵付け体験を行う。午後は十石舟に乗船後、同日に開催されている日本酒イベント「日本酒まつり」を楽しめる。時間は8時45分~15時30分。料金は10,000円(昼食付き)。
今回のツアーについて馬屋原宏伏見区長は「伏見は、古くから港町、城下町として栄えた場所。豊臣秀吉や徳川家康、坂本龍馬が駆け抜けた、日本の歴史の転換点で重要な舞台だった。その伏見について学び,実際にまちを歩いていただくことで,洛中とは一味違う伏見の魅力を感じていただけたら」と期待を寄せる。
申し込みはwebサイトからできる。問い合わせはJTB京都支店・みやこ学び旅2019事務局(TEL 075-365-7723)まで。