京都市伏見区の向島(むかいじま)地区で11月5日、京都府立京都すばる高校の生徒が企画したツアーイベント「第2回・陸と空 二面の向島ヘリツアー」が行われた。主催は京フーズ(遊食邸種智院大学食堂)。JDP・京都ヘリポートが協力している。
JPD・京都ヘリポートのヘリコプター。向島の空中遊覧ツアーを行った
「京都市内に来る旅行客の周遊化」という地域課題を抱える、伏見以南の京都府南部地域。「地域の活性化」をテーマにした課題に取り組んでいる京都すばる高校の企画科3年生と、種智院大学の学食を運営する京フーズと地元農家の中嶋農園が連携する形で、今回の「向島観光ヘリツアー企画」が誕生した。
当日は学園祭が行われている同大の校庭からヘリが離発着して、約5分間の上空遊覧を行った。この日は快晴の天候で、上空からは伏見桃山城や久御山ジャンクション、向島ニュータウンなどの風景が見られた。
ヘリツアーに参加した大濱育恵さんは「歩く目線と空からの目線では、見えるものが全く違った。田園風景と高速のジャンクションの立体的な建築物のコントラスト、普段生活している場所を空から眺め、一つ一つが見えることでうれしくなって、愛着が湧くことに気がついた。市内観光遊覧なども企画があれば参加したい」と笑顔で振り返る。
同校企画科の課題研究「地域産業研究班」リーダーの西田美結さんは「まち歩きとセットになった『陸と空、二面の向島ツアー』が今回のコンセプト」と説明。事前申し込みした13人のツアー客は、午前中には太閤(たいこう)堤などの名所を歩き、午後は同大の前身の「綜芸種智院」を開いた空海にちなんだ精進料理を食べてから、ヘリツアーを楽しんだという。
「ヘリツアーは当日の申し込み受け付けを行ったところ、20人以上の申し込みがあった。今回の企画は下級生たちにも引き継いで、向島の活性化につなげられれば」とも。