京都府長岡京市の柳谷観音・楊谷寺(ようこくじ)の庭園で10月12日、秋の紅葉シーズンに向けたライトアップの試験点灯が行われた。ライトアップを手掛けるのは、京都の寺社仏閣のライトアップアーティストの安田基さん。
同寺は光明寺、善峯寺と並ぶ西山三山の一つ。清水寺の開祖延鎮(えんちん)により806年に建立された。空海が祈とうを施し、眼病に悩む人々のために霊水にしたという独鈷水(おこうずい)が有名で、古くから眼病祈願の寺として信仰を集める。
代々の天皇家や豊臣秀吉の側室・淀殿ゆかりの寺、近年は押し花御朱印やアジサイの寺としても知られている。
今回の試験点灯について同寺住職の日下俊英さんは「これまでもライトアップをしてほしいという声を頂戴していたが、派手で過剰演出するライトアップは避けたいと思っていた。今回、安田さんとご縁があり『自然に寄り添ったライトアップ』を相談しながら作っていくことになった」と経緯を説明する。
秋の紅葉シーズンに特別公開される上書院は、天皇家や公家など特別な客のみを通す間。これまで長く公開されなかったが、映画の撮影などをきっかけに整備を行い、期間限定公開している。2階の部屋からは紅葉したモミジが楽しめる。
日下さんは「紅葉シーズンに合わせて11月26日にはワークショップイベントを行う。書院では『モミジ押し花朱印体験』『アロマセラピー体験』、阿弥陀堂では『寺ヨガ』『お琴演奏』。参道の喫茶室では『おくだばらえんのバラジャム教室』『和束・茶農家のお茶講座』『伏見・昆布店の粕(かす)汁教室』など、『女子力をアップ』」をテーマにした講座を企画している。当日限定の御朱印や飲食ブースも用意しているので、ぜひお越しいただけたら」と話す。
ライトアップの期間は未定。