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乙訓まちづくりトークイベント 2市1町の首長も参加、連携強化を再確認

トークライブに出席した乙訓地域2市1町の首長

トークライブに出席した乙訓地域2市1町の首長

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 京都府長岡京市の長岡京中央生涯学習センターで5月11日、市民参加型のトークイベント「乙訓(おとくに)まちづくりトークライブ」が行われた。主催は公益社団法人・乙訓青年会議所。

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 乙訓地域2市1町は昭和40年代半ばまで旧乙訓郡に属し、同じ行政区域だった歴史を持つ。現在でも、消防や福祉、環境などの各団体は、乙訓という単位で連携して活動している。

 一方で、行政区分が分かれてからは市町間での連携が希薄で、市民らからも行政レベルでの連携を求める声は多い。今回のイベントは、「市民と行政が同じテーマで語り合う場を設けることで、今後の連携に弾みをつけよう」という同青年会議所・地域貢献推進室の呼び掛けで実現した。

 この日のトークイベントには向日市の安田守市長、長岡京市の中小路健吾市長、大山崎町の山本圭一町長、青年会議所の足立雅也理事長が出席。市民も260人が参加して行われた。

 各市町の課題について、安田市長は「京都市には外国人が多いが、向日にはほとんど来ない」。中小路市長は「長岡京は年間120万人の観光客が来るが、市内で使うお金は1人当たり400円と少ないのが大きな課題」。山本町長は「海の京都や森の京都、お茶の京都など、府の京都PR戦略から乙訓だけ外れている。乙訓一丸となってPRに取り組むことが重要」と、それぞれ観光をテーマにした課題を挙げた。

 各市町の魅力については、「向日には唯一、石室に入れる古墳がある。竹の径のかぐやの夕べも、ろうそくの火が幻想的で有名」「長岡京にはツツジの天満宮、牡丹の乙訓寺、アジサイの楊谷寺、モミジの光明寺など、季節ごとに楽しめる寺院が多い」「大山崎町にはアサヒビール大山崎山荘美術館や国宝の待庵などの歴史建造物が多い」とPR。中小路市長からは「それぞれが個別に観光誘致するのではなく、周遊できるように連携しては」という提案も出された。

 参加した市民からは「合併して大きな市として活動した方が、メリットが多い」「2009年にも府から連携型イベント『乙訓大好きフェスタ』の提案があったが、行政が動かないので尻すぼみになった経緯がある。行政も本気で動いてほしい」などの声が上がった。

 今後の具体的な動きについては、竹の産地である2市1町共同で「かぐや姫観光プラットフォーム」を進めているという紹介があり、イベントは終了した。

 足立さんは「青年会議所では毎月、地域課題を話し合う場を設けており、今回もその一つ。9月にその成果を発表するので、ぜひ市民の皆さんにもどんどん参加していただければ」と呼び掛ける。

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