京都府大山崎町の天王山夢ほたる公園で3月26日、明かりをテーマにしたイベント「Oh!灯(あか)りまつり」が行われた。主催は大山崎町商工会青年部。
山崎一帯(現在の大山崎町と大阪府島本町)は、7世紀に離宮八幡宮で「長木」という搾油器が発明され、エゴマ油の製造が始まったことから、「日本の製油発祥の地」として知られる。
同イベントは、町制50周年を記念した行事の一つ。「エゴマ油由来の灯りの発祥の地」として再び町を繁栄させるきっかけにしたいと、商工会の若手メンバーが企画した。
大山崎町青年部・部長の渡辺大樹(ひろき)さんは「周辺の市町に比べて、大山崎には祭りが少ないことから『若い力で自分たちの住む町の魅力を発信しよう』と初のイベント開催に取り組んだ。今回のイベントを通して子どもから大人まで、コミュニケーションを活発にしていける場をつくりたい」と話す。
この日は、20を超える飲食店ブースや地元ミュージシャンのステージ、キャンドルリレーでのギネス挑戦など、さまざまなイベントが行われた。ギネス挑戦は香港が持つ366人の記録更新を狙ったが、221人で更新はならなかった。子どもランタンでは、大山崎のゆるキャラ「ラランちゃん」が描かれた用紙に約850人の子どもらが思い思いに色を塗り、キャンドルで照らすなどの演出もあった。
向日市から来たという三上こずえさんは「食べ物も充実していたし、子どもも楽しめる工夫があってうれしかった。また来年も開催してほしい」と笑顔で話す。
渡辺さんは「2000人と予想を超える多くの来場者に来ていただけてうれしい。このイベントを企画していく過程で、元々10人しかいなかった商工会の部員を23人まで増やすことができた。イベントに取り組む中で、一人一人が主体的に町のために行動する姿を見て心を打たれた」と振り返る。「今後も町に対する熱い思いを形にして、生まれ育った町に恩返しがしていけるように取り組んでいきたい」と意気込む。