京都府向日市の中古住宅のリノベーションのプロジェクトチームが9月、「グッドデザイン賞」を受賞した。
同プロジェクトチームは向日市に拠点を置く不動産会社「すまいる」とグループ会社でリフォームを手掛ける「リヴプラス」が協力して立ち上げたもので、デザインを「ランドサット」が担当した。
チームは同市内の築48年の中古物件を購入した家主と相談、「住宅インスペクション」「コスト」「イメージ」の面からリノベーションを手掛けた。同チームはその後、同市内にもう一軒、住宅リノベーションを手掛け、グッドデザイン賞に応募した。
受賞のポイントは、3社の専門分野を生かした「三位一体での小さな街づくりの提案」で、同市内の一般住宅では初の受賞となった。
リヴプラスの竹内良和社長は「昔の家は良い材料を使っているので、壁土は練り直して再度使用、板の間の板も外観に再利用するなどした。家の歴史は買えない。新築物件には新築物件の魅力があるが、中古物件をリノベーションすることで、その家の歴史をつないでいきたい」と話す。
すまいるの安藤洋平店長は「いろんな理由で買い手がつかない中古物件もリノベーションすることで買い手がつき、市場も活性化できる」と話す。
デザインを担当したランドサットの安田利宏社長は「一軒一軒は小さな改装だが、街の活性化までを視野に入れた事業。デザイン性だけではなく、企業同士のチームワークによる対応力が継続して質の高いリノベーションを可能とすることを、審査で評価していただいたことがうれしい」と話す。