伏見稲荷大社(京都市伏見区深草薮之内町68番地)の稲荷祭を締めくくる行事が5月3日、9時の葵桂奉懸の義に始まり、14時から、約2時間にわたり、京都市内の氏子区域をみこしをトラックに載せて巡幸した。
稲荷祭は平安時代から始まったとされる祭りで、その昔は京都三大祭といえば、祇園祭・葵祭・稲荷祭の時期もあった。
トラックでみこしを巡幸するようになったのには理由がある。同大社は、かつては藤森神社の境内であったため、氏子圏が同大社の周辺にはなく、十条周辺より北であるため距離があり、交通事情なども考慮して1962年(昭和37)年より現在のトラックでの巡行になったという。8台にも及ぶ非常に珍しい巡行といえる。
京都駅周辺で見学していた観光客は「初めて見た。伏見稲荷のお祭りなので人がみこしを担いでくると思っていたら、トラックに載ってみこしが来てびっくりした」と話す。
16時からみこしからご神璽が本殿へ奉遷され還幸祭が斎行され、翌4日に、稲荷祭後宮祭が斎行され稲荷祭の2週間の行事は幕を閉じる。