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京都・伏見の城南宮で「菊の巫女神楽」 重陽の節句を祝う

神楽を舞う巫女

神楽を舞う巫女

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 京都市伏見区の城南宮(伏見区中島鳥羽離宮町)で9月1日、「菊の巫女神楽(みこかぐら)」が始まった。

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 城南宮は平安遷都の際、平安城(平安京の別名)の南の守護神として創建された由緒ある神社。平安時代の末期には、この場所に白河上皇が城南離宮(鳥羽離宮)を建てるなど、皇室とも深い関わりがある。疾走する馬上から的に鏑矢(かぶらや)を射る「流鏑馬(やぶさめ)」は、城南宮の発祥とされる。

 後鳥羽上皇が流鏑馬の武者ぞろえと称して兵を集めたことがきっかけで承久(じょうきゅう)の乱が起こり、鳥羽伏見の戦いも城南宮に陣を構えた薩摩軍の大砲で戦いの火ぶたが切られるなど、数々の歴史の変換の舞台にもなってきた。「方よけ」の神社としても有名で、現在でも「厄よけ」「交通安全」などで、多くの信仰を集める。

 「菊の巫女神楽」は五節句の一つ、重陽(ちょうよう)の節句にちなんで菊の花を手にした巫女が神楽を舞う。希望者には「美容健康と招福」を祈願した花守りを巫女が神楽鈴でおはらいをして手渡しする。
 城南宮は梅の花が有名で、梅の季節には大勢の見物客が訪れる。10年ほど前からその季節に「梅の巫女神楽」を開催してきたが、2013年から「正月」「5月」「9月」にお参りする、正五九参り(しょうごくまいり)という習慣と季節の花を掛け合わせる形で2月、3月の「梅の巫女神楽」、5月の「藤の巫女神楽」、9月の「菊の巫女神楽」として定着した。

 この日は10時と15時の2回の「菊の巫女神楽」が開催され、まず巫女が「扇神楽」という正月の神楽を特別に舞った後、「菊神楽」を舞い見物客を魅了した。

 城南宮の川崎重寿禰宜(ねぎ)は「9月9日の重陽の節句には、菊の花に綿帽子をかぶせて朝露を含ませ、その綿で顔を拭くと肌が美しくなるという言い伝えがある。皆さまの美容と健康を祈願した花守りを持つことで、厳しい残暑を健やかに美しく乗り切ってほしい」と話す。

 今後は3日、4日、9日、10日、11日、17日、18日、19日、22日、24日、25日に開催される。見物は無料、花守りのおはらいは初穂料1,000円。

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