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伏見「宝酒造」が「田んぼの学校」 子どもらが自然や命のつながり学ぶ

田植えを楽しむ子どもたち

田植えを楽しむ子どもたち

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 京都府南丹市で5月14日、「宝酒造 田んぼの学校」の「田植え編」が行われた。京都府が後援、NPO法人・森の学校と同・自然観察指導員京都連絡会、地元農家が協力している。

田植えをする親子

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 この学校は宝酒造が、小学生とその家族を対象に行なっている環境教育プログラムで、今年で14回目になる。「5月に田植え」「6月に草刈り」「10月に収穫」「12月にみりん・餅作り」と、計4回の授業を行う。

 今年は285組の応募があり、抽選の結果、25組80人が当選した。この日は大阪府6家族、京都府12家族、兵庫県4家族、滋賀県1家族の計23組70人が参加した。

 同社の環境広報部・広報課の坂口智子さんは「今回、田植えするお米の種類は新羽二重(しんはぶたえ)というもち米。1.2反の田んぼで、約2400キロを生産する予定。これは500ミリリットルの本みりん約4000本分に相当する」と話す。

 この日は10時から入学式が行われた。同校の校長で宝酒造取締役の鷲野稔さんは「当社の社名は『田からが変じて宝になった』という説がある。この学校は自然の大切さを次世代に伝えるために開校した。農業体験ではなく、あくまでも学びの場。自然の恵みと命のつながりを学んで帰っていただきたい」と学校の理念を説明する。

 続いて行われた田んぼや里山の自然観察の授業では、田んぼではカエルやガムシという昆虫の観察を行い、里山では松の木の樹齢の数え方などを学んだ。

 午後からは田植えの授業が行われた。最初は、慣れない田んぼの泥に足を取られる子どもの姿も見られたが、泥んこになりながらも、笑顔で田植えを楽しんでいた。

 坂口さんは「快晴の下で無事、田植えの授業が開催できて良かった。初めての試みとして、里山に入って自然観察を行ったが、これまでと違った種類の植物や昆虫などを見ることができた。次回の草取り編でも、いろいろな発見を持ち帰っていただければ」と話す。

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