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伏見深草で地域連携まちづくり「深まるねっと」 継続可能な福祉支援目指して

伏見在住のグラフィックファシリテーターの鈴木沙代さん

伏見在住のグラフィックファシリテーターの鈴木沙代さん

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 京都市伏見区の伏見区深草支所で4月19日、深草地域の多様なセクターが連携して進めるまちづくり活動「深草まるごとねっとワーク(通称:深まるねっと)」の交流イベントが行われた。

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 「深まるねっと」は、深草の「まち」全体を対象に「住みたい、住み続けたい」と思えるまちづくりの実現を目指すために同支所が立ち上げた「出会いと学びの場」。参加者全員で作成した未来の深草ビジョンマップ「2030 FUKAKUSA」を基に、自分たちの手でまちづくりを形にしてく活動を行っている。4月で3年目を迎える。

 本年度は「これからの地域福祉を考える」をテーマに、「誰がどのように担うのか」という地域課題を共に考えていく活動を、年間を通して行う。今回は、自治会や地域の各種団体、行政、福祉関係者、事業者、商店街、大学生など地域の担い手が集まり、「お互いを知り、一緒に地域福祉について考え、話し合う」場が設けられた。

 この日は3部構成で行われ、第1部では伏見区の岩井英人深草担当区長が「子どもから高齢者まで笑顔で過ごせる地域にするためにも、地域の連携が求められる。地域の皆さんと一緒に地域福祉を考えていきたい」とあいさつ。続いて、深まるねっとのコーディネーターで京都市まちづくりアドバイザーの白水育世さんが、事業や企画の狙いを説明した。

 第2部では、参加者が手書きで作った名刺の交換会が行われた。参加者同士が3分間の持ち時間であいさつするゲーム形式の交流プログラムで、相手を替えて4回行われた。

第3部ではダンボールの円卓を囲んで、地域福祉について語り合うワークショップ「えんたくんde意見交換」が5チームに分かれて行われた。参加者が議論したことを、そのまま円卓に書き込んで共有するというユニークな手法で、「日常的に若い人の力が欲しい」「継続的なヘルプが必要」「伏見稲荷周辺では外国人のマナーに起因するゴミ問題が深刻」などの意見が出た。

 今回の初めての取り組みとして、議論を図式化していく「ファシリテーショングラフィック」を取り入れた。企画した伏見いきいき市民活動センター長の三木俊和さんは「今回は伏見在住のグラフィックファシリテーターの鈴木沙代さんが担当してくれた。現在進行形で進んでいくイベントを、瞬時に分かりやすいイラストやキーワードでアウトプットしていくもので、会場にいる参加者が流れや情報を共有できるメリットがある」と狙いを説明する。

白水さんは「多様なセクターが連携し、補い合い、継続可能な支援の形をつくっていくことは、これからの地域社会にとって大切なテーマ。熱気あふれる話し合いが行われ、地域の方の関心の高さ・期待を感じる場になった。今回を含めて5回の活動を行うので、次回以降も多くの方に参加していただけたら」と呼び掛ける。

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