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伏見・與杼神社で秋の大祭 みこし3基が淀の町を巡幸

伏見・與杼神社のみこし

伏見・與杼神社のみこし

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 京都・伏見の與杼(よど)神社(京都市伏見区淀本町)の秋の大祭(みこし渡御)が11月3日、行われる。主催は與杼神社神輿会。

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 與杼神社は、寺に伝わる伝承では961年ごろに肥前国(佐賀県)の與止日女(よどひめ)神社より、淀大明神として勧請したのが始まりとされる。一方では平安時代に編纂(へんさん)された三大格式の一つ、延喜式(905年~927年)第9巻「山城乙訓郡」に與杼神社の名前があることから、それ以前に淀に鎮座していたともいわれている。

 1900(明治33)年以前は淀水垂(みずたれ)町付近にあったが、桂川堤防の拡張工事に伴い淀城趾に移動。現代でも「淀」「納所(のうそ)」「水垂」「大下津」」の産土(うぶすな)神として信仰を集めている。

 秋の例祭のみこし渡御は一時中断していたが、2002年に復活して、今年で15回目になる。当日は、8時50分から15時40分まで「東社」「中社」「西社」の3基のみこしで、淀の町を巡る。14時30分からは、納所交差点で3基のみこしによる「三社辻回し」が行われる。毎年、800人から900人の担ぎ手が参加している。

 與杼神社の奥村博宮司は「みこし渡御は江戸時代以前から行われてきたが、諸事情により1957(昭和32)年から45年間、中断していた。何とか復活させたいという思いから、1998年に各自治体と連携して子どもみこしをスタート。少しずつ復活の機運を盛り上げて、2002年についに復活させることができた」と話す。

 「2002年の復活当初は1基だけの渡御だったが、2004年に2基渡御になり、2008年に本来の3基渡御の姿に戻った。45年の空白により、みこし渡御があったことすら知らない人がほとんどになるなど、一度中断した祭礼を復活させる難しさを痛感した。伝統があるみこし渡御が復活できたのは、多くの方が協力してくれたおかげ。大切に守って、次の世代にも引き継ぎたい」とも。

 與杼神社神輿会では「みこし担ぎ手」「ボランティアサポーター」「高張提灯(ぢょうちん)行列・太鼓叩(たた)き手」を募集している。問い合わせは「與杼神社社務所」(TEL 075-631-2061)まで。

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